インターネットサービス大手・アリババ(阿里巴巴)の株価が現地時間5日、終値79.54ドル(約9545円)に下落した。下げ幅は1.3%。安値は77.77ドル(約9330円)だった。株価が80ドルを割ったのは、同社が昨年9月に上場して以来初めてで、最安値を更新した。また時価総額も初めて2000億ドル(約24兆円)を割り、最高時と比べると500億ドル(約6兆円)以上が消えたことになる。京華時報が報じた。
アリババは昨年9月に上場した際、公募価格の68ドル(約8160円)に対して上場初値は92.7ドル(約1万1125円)と高い価格をつけた。そして昨年11月には一度120ドル(約1万4400円)付近まで上昇した。しかし、昨年年末から下落が始まり、今年1月にアリババ傘下のショッピングサイト「淘宝網」で販売されている物に模造品が含まれているという疑惑が広がり、かつその点で上場前に国家工商総局から指導を受けていた事実を隠していた問題が明るみになると、下落が加速。数日の間に時価総額で300億ドル(約3兆6000億円)が蒸発した。
馬雲(ジャック・マー)会長は4月末に、「今後しばらく新規採用を凍結し、辞めた従業員の補充だけを行う」と発表し、株式市場では、「業績が悪化しているのでは」との懸念が広がった。そのため、これが、今回の最安値更新につながったのではとの声が上がっている。一方で馬会長の発言を誤解しているという見方もある。また、アリババは7日に第1四半期(1-3月)の決算を発表することになっており、ニューヨーク証券取引所のあるウォール街では、同社の営業利益が増加するとの楽観的な予想が多い。(編集KN)
「人民網日本語版」2015年5月7日 |