日本政府は憲法改正を図ると同時に、平和憲法を骨抜きにしようと知恵を絞ってもいる。平和憲法は自衛力の使用を厳しく制限しているが、安倍首相は工夫を凝らして反対の道を行き、「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」を再始動し、「国家安全保障会議」を設置し、「武器輸出三原則」を見直し、閣議決定の形で集団的自衛権の行使を容認した。最近の日米防衛協力指針改定によって、自衛隊の権限と活動範囲が再び広がった。これは日本が実質的にはすでに「専守防衛」政策を放棄したことを示している。
安倍政権の対外政策にも日本国民は憂慮し、不安を抱いている。安倍首相は歴史修正主義を奉じ、侵略の歴史を隠蔽し、慰安婦など鍵となる問題について語ることを拒み、「おわび」の義務を回避し、隣国との友好関係を損なった。日本は米国との同盟関係も強化しており、将来は海外での米国の軍事行動により深く巻き込まれる可能性が高い。
安倍首相が独断専行し、煽り立てているため、平和憲法は厳しい試練に直面している。朝日新聞の調査によると、衆議院議員のうち憲法改正に賛成は84%にも上り、反対はわずか10%前後だった。これは日本政治右傾化の危険が一段と際立っていることの反映だ。一方、同じメディアの世論調査によると、憲法改正の必要はないと考える国民は48%、憲法9条については「変える必要はない」とする国民が63%に上った。これは憲法改正の影響を多くの日本国民が懸念していることの反映だ。
自民党は、憲法改正は国民の生命と財産を守るためだと公言している。それならば、国民が憲法改正を支持していないという事実を前に、与党である自民党は民の声に耳を傾け、民意を尊重し、慎重に事を行うべきではないのか?日本の指導者は、自らのささいな「執念」のために国民の願いを顧みず、国家を誤った道へ引きずり込んではならないのではないのか?(編集NA)
「人民網日本語版」2015年5月5日 |