▽京津冀 協同発展の効果が現れるには4~5年かかる
中国人民大学経済学院の劉元春副院長は、「現在、京津冀(北京市、天津市、河北省)の協同発展の強みはまだ顕在化していない。その効果が現れるには4~5年かかる見込みだ」と話す。
劉副院長は、「京津冀内部をみると、3地域の直面する問題はそれぞれに異なる。3地域はおのおのの状況を踏まえて今年の発展方向を定めることになる。北京ではサービス業をはじめとする第3次産業が経済構造の中に占める割合が70%を上回り、直面する構造的な圧力は比較的小さく、解決に力を入れなくてはならないのは都市の総合的な整備の問題だ。天津では製造業に対する依存度が高く、第3次産業へのモデル転換とバージョンアップを加速させる必要がある。河北では直面する問題のうち構造調整と安定的成長への圧力が最も大きく、これは産業の中心が重化学工業にあること、環境汚染も深刻であることが原因だ」と分析する。
▽東北3省 安定的成長の中で構造調整を模索
中国社会科学院財経戦略研究院の楊志勇研究員は、「東北3省の産業のバージョンアップは既存の経済的土台から完全に離れて行われるわけにはいかない。モデル転換の方向性は既存の重工業と製造業の土台の上で行われ、産業の質を高め、製造技術を改良する必要がある。東北3省の経済モデル転換では産業構造に注意する必要があると同時に、国有企業と民間企業の割合の調整に注意する必要もある。民間企業は管理のメカニズムが柔軟であることが多く、モデル転換がスタートすれば国有企業よりも速い歩みで転換を遂げることになる」と分析する。
▽長江デルタ地域、珠江デルタ地域 新たな経済成長源を見いだすことが必要
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