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観光業が牽引する「政冷経熱」の中日韓3カ国関係

 

春節(旧正月)期間に中国人観光客が大挙して日本を訪れ、電気炊飯器や温水洗浄便座などを爆買いしたのに続き、最近桜のシーズンを迎えた日本に中国人観光客が花見目的に大挙して訪れている。中国の大手オンライン旅行会社「携程」は、花見シーズンに日本を訪れた中国人観光客は35万人を超え、昨年の2倍以上に上ったほか、消費総額が70億人民元(約1347億)を超えたと予測している。このため、「桜経済」という名称が生まれたほどだ。日本の財務省の統計によると、2015年2月、日本の旅行収支の黒字額は633億円と比較可能な1996年以降で最大となり、5カ月連続の黒字となった。

中韓の観光客が牽引する日本の観光業の景気回復の動きは、日本経済にも波及している。企業の収益にも改善がみられ、従業員の所得も増加している。日本のシンクタンク11社が予測する今年第1四半期季の経済成長率は2.7%で、2014年第4四半期の1.5%に比べて、プラス成長を示している。さらに、2015年の経済成長率は1.9%に達するとの予測を示している。

■中国が、日本人留学生にとっての最大の留学先に

日本の文部科学省が今年2月に集計した統計データによると、2014年に中国大陸に留学した日本人留学生数が前年比18%増の2万1100人となった。これにより、文部科学省が1983年に調査を開始して以来、中国が初めて米国を抜き、日本人留学生にとっての最大の留学先となった。これは、中日関係が複雑な局面に陥ったことで、中国や韓国を訪れる日本人観光客数がそれぞれ減少しているのとは対照的だ。

中国に留学する日本人が増えている主な要因は、文部科学省の分析によると、中国経済が急成長する中で、中国の有名大学と提携関係を結ぶ日本の大学や研究機関が増えていることだという。

復旦大学日本研究センターの胡令遠センター長は、「近年、中日関係が悪化し、日本政府が依然として日米関係を最も重要な2国間関係であると見ている中、これまでと異なるのは、一般の日本人が中日関係こそ最も重要であり、中国は日本にとってますます重要になりつつあると考えていることだ」という見方を示し、「復旦大学に留学している外国人留学生の中で、日本人留学生は1位の韓国人に次いで多く、ずっと2位をキープし続けている」と語った。

日本人留学生が両国関係の問題と切り離して中国で留学することを選択する主な要因は、文化が近いという要素のほかに、就業チャンスなどを考慮した現実的な思考も関係している。胡氏は、「中日両国は医療や環境保護などの分野で協力できる空間が大きく、中国に進出している日系企業や中日合弁企業も多い。また、両国間の『政冷経熱』の現象もあり、日本人留学生が卒業した後も、就職先を見つけられるチャンスが非常に多い。日本に帰国したとしても、他国に留学をした日本人よりも就業チャンスは多い。これらの留学生は中国の生活を実際に体験したことで、中日両国の各分野の交流において重要な架け橋となるだろう」と語った。

(編集MZ)

「人民網日本語版」2015年4月16日       



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