中日の民間対話の場として知られる「北京―東京フォーラム」の11回目の会議は、今年10月下旬に北京で開催される。同フォーラムの中日双方の実施委員会が14日、北京市内で開いた合同記者会見で明らかになった。
それによると、同フォーラムの中国側の主催者「中国外文局(中国国際出版集団)」と日本側の主催者・非営利シンクタンク「言論NPO」が13日に、北京でハイレベル事前協議を開いた結果、今年の開催日程やテーマなどについて合意したということだ。
メインテーマは「中日関係を健全で長期的に発展させるために何が必要か」で、副題は「アジアの目指すべき未来と中日両国の役割」。「政治外交」「経済・貿易」、「安全保障」、「メディア・文化」の四つの分科会のほか、高齢化や環境対策など双方が共に直面している課題を取り上げる「特別対話」が設けられる。フォーラム最終日には中日間の合意事項として、「北京コンセンサス」の発表を予定している。このほか、慣例に従い、中日関係に関する世論調査が今年7月中旬に実施されるということだ。
中国外文局の王剛毅副局長が記者会見の進行役を務め、中国側からは呉建民氏(元駐フランス大使)、中国社会科学院日本研究所の李薇所長が出席、日本側からは言論NPOの工藤泰志代表、実行委員長・明石康氏(元国連事務次長)、副委員長・宮本雄二氏(元駐中国大使)、同じく副委員長・山口廣秀氏(元日本銀行副総裁)が出席し、共に記者会見に臨んだ。
「北京―東京フォーラム」は2005年、英字紙「中国日報」(チャイナデイリー)と言論NPOが共催で立ち上げ、年一回、北京と東京とで交互に開催されてきた。「民間対話を通じて、二国間関係が直面する困難の克服、両国間に存在する問題の解決に貢献し、両国関係の持続的かつ健全な発展という大局を維持する力の結集」を使命としている。昨年9月、第10回会議の閉幕と共に、中日双方は引き続き「次の10年」の共催で合意した。中国側は運営体制の強化をめざし、これまでの開催成果を踏まえた上で、中国外文局が主催者となり、言論NPOと新たな合意文書に調印した。2015年のフォーラムは、新しい運営体制下における最初の会議となる。
中国国際放送局日本語部より 2015年4月14日 |