▽米国の構築する立体的対潜ネットワークと中国の対抗策
米国は高い対潜能力を持っている。尹氏によると、第一列島線における中国に対する米国の封鎖は冷戦期にまでさかのぼる。第一列島線においては、大隅海峡と宮古海峡、バシー海峡、フィリピンの間の海域線に沿って、傍受施設を配置し、静かな戦いを繰り広げている。水中の目標に対して長期にわたる分類記録を行い、潜水艦を発見したらすぐに、航空対潜兵力を派遣して追跡監視し、戦時になったら包囲して壊滅させる。米国はさらに、中国の周辺の韓国やフィリピンなどの国・地域とも長期にわたる分担協力を行っており、第一列島線内のすべての非同盟国の潜水艦を追跡している。
海峡付近での「張り込み」と監視・傍受のほか、米国はさらに衛星や海上・水中の艦艇、地上の偵察システムを通じて、中国のすべての潜水艦の動向を追跡偵察し、海上・水中・空中・宇宙にわたる立体的な対潜ネットワークを構築している。「だが我々には我々の対応手段がある」と尹氏は語る。例えば日本で就役したばかりの護衛艦「いずも」は高い対潜能力をもち、米国の対潜ネットワークに入ることは間違いないが、同艦は防御能力が弱いので、重要な打撃目標であり、中国の潜水艦と航空兵はこれに対する致命的な脅威となり得る。(編集MA)
「人民網日本語版」2015年4月13日 |