水産卸業者の長崎魚市(長崎市)は2005年から日本で初めて中国への鮮魚の空輸を始め、「長崎鮮魚」のブランド名で売り出している。長崎魚市は、中国でのさらなる売上拡大を狙い、このほど上海大菱食品と共催で、「2015年長崎鮮魚in北京‐北京常設体験店開業式典」(後援:長崎県水産物海外普及協議会)を北京で行った。中国新聞網が伝えた。
説明会では、上海大菱食品の曾波総経理(社長)は、長崎鮮魚の中国市場の開拓状況について説明した。曾波氏は、「長崎鮮魚は週に3回上海へ空運され、毎回の輸出量は1.5トンを超える。現在、長崎鮮魚は、上海、北京のほかにも、中国全国の35都市に輸入され、スーパーや飲食店など550店舗で「長崎鮮魚」が提供されている。その日水揚げされた魚は、翌日の朝には、中国市場に出回ることになる」と語った。
日本の最西端に位置する長崎県は、海岸線が長く、複雑に入り組んでいるため、昔から良好な漁場を有し、漁獲量は全国2位を誇る。また、長崎魚市で水揚げされる魚介類の種類も非常に多く、その数は600種類以上で日本1位となっている。その中でも、長崎県周辺の海域で捕獲されるのは、マアジ、サバ、タチウオ、マダイなどの質の良い天然魚のほか、同様に質が高いマグロ、ブリなどの養殖魚がある。長崎鮮魚が中国市場に進出して以来、安全で安心という特徴や新鮮で美味しい味から中国人消費者から人気を集めてきた。関連部門の統計によると、2014年の長崎鮮魚などの水産加工品の輸出額は前年同期比137%増となり、北京市場の売上高も前年同期比4.7倍の急拡大となった。