「世界で最も遠いのは、目の前に座っているのにお年玉取りに夢中の君」。モバイルインターネットを使った携帯電話のお年玉キャンペーンの影響で、春節（旧正月）の風景が変わりつつあるようだ。今回の大キャンペーンの主役を演じたのは、「微信」（We Chat）と「支付宝」（アリペイ）の2社。24日の発表によると、春節期間、「微信お年玉」の送受信件数は延べ32億7000万件に達した。アリペイのお年玉キャンペーンへの参加人数は旧暦の正月3日（2月21日）までに1億人を超えた（重複除く）。驚くべき数字で、常軌を逸した感さえある。北京日報が伝えた。

常軌を逸した携帯お年玉キャンペーンの背後には、常軌を逸したお年玉の争奪者がおり、さらにその奥にはさらに常軌を逸した市場シェアの獲得競争がある。

▽深センの男性、7万元の微信お年玉受け取る

旧暦大晦日（18日）の夜、中国中央テレビの年越し番組「春晩」でマスコットの「羊羊」の掛け声で、テレビの前の大人も子どももみんないっせいに携帯電話を振り始めた。中央テレビの春晩との協力は、微信が今年の春節にぶつけてきた仰天技だった。

微信が24日に発表したデータによると、「春晩」と連動した活動への参加数は延べ110億回に達した。22時34分には1分間延べ8億1000万回のピークに達し、世界185カ国の人々が「春晩」を見ながら携帯電話を振った。微信は「京東」「泰康」「微店」などと連携して、5億元（１元は約19円）分のキャッシュのお年玉を活動参加者に配布した。

お年玉大戦のもう一方の主役であるアリペイも同様に、旧暦大晦日に目玉のプロモーションを持ってきた。アリペイのデータによると、旧暦大晦日前後の24時間（2月18日午前1時から19日午前1時まで）だけで、延べ6億8千万人がアリペイのお年玉ゲームを利用した。旧暦大晦日のアリペイのお年玉の取引回数は2億4千万回を超え、総金額は40億元（現金と商品券含む）に達した。旧暦の正月3日までに、支付宝のお年玉キャンペーンへの参加者は1億人を超えた。