中国人にとって、春節(旧正月)は1年の中で最も重要な祝日である。春節の7日間の大型連休はまだ半分が過ぎたばかりだが、消費の活発化により、すでに多くの"消費記録"が更新されている。
中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」上で映画の興行成績を調査する機関のアカウント「映画興行成績」が発表したデータによると、中国大陸で春節当日(19日)に上映された回数は計14万5000回、観客数は延べ906万人に達した他、興行成績は累計で3億5600万元(約66億6600万円)に達し、1日の興行成績の記録を更新したという。
また、中国では春節期間中に行われる「廟会(縁日)」も人々が出かけるホットスポットになっている。春節の1日だけで、北京で公園と「廟会」に出かけた人は20万人を超えた。
その他、年長者が若い親族にお年玉を配るのも、春節の伝統的な慣わしの1つである。しかし、今年の春節には、チャットアプリ「微信(ウィーチャット)」やオンライン決済アプリ「支付宝(アリペイ)」はユーザーの拡大を狙い、オンライン決済を通じて現金やオンラインショップのクーポン券、商品券などのお年玉を配ることができるサービスを打ち出した。統計によると、今年「微信」や「支付宝」、「微博」などのソーシャルネットワークで配られたお年玉の総額は140億元(約2621億円)を上回ったということ。そのうち、旧暦の大みそか「徐夕」(2月18日)の1日だけで、現金として引き出すことも可能なお年玉の総額は7億元を超えた。
なお、海外旅行に出かける人が絶えず増えていることで、春節の消費拡大効果は内需をけん引すると同時に、全世界の市場に利益をもたらしている。
中国国家観光局によると、今年の春節の連休期間中、人民元高やビザ申請手続きの簡略化などの影響を受け、海外旅行に出かける人数は延べ519万人にのぼり、前年同期に比べて約10%増えたということ。今年の春節の人気旅行先は、韓国(15.6%)、タイ(13.9%)、日本(8.7%)、オーストラリア(4.4%)、シンガポール(3.6%)、マレーシア(2.9%)、インドネシア(2.3%)、フィリピン(2.0%)、イタリア(1.5%)、ニュージーランド(1.4%)の順になっている。
中国国際放送局日本語版 2015年2月25日 |