(3)購入代金は安いが維持が難しい
米国の不動産で一番恐いのは、購入した後の不動産税や保険など一連の費用だ。これを底なし沼と表現する人もいる。たとえば30万ドルの物件を買ったとしよう。毎年4千ドル程度の税金を納めるほか、管理費、修繕費、その他雑費として年間1千ドル以上が必要になる。さらに購入後は空き家にしておくわけにはいかず、空き家にすれば不動産管理会社に手数料を支払わなければならない。現地の管理会社に委託して賃貸に出す場合は、最低でも3%の手数料を支払うことになる。
(4)不動産購入での移民は難しい
「2012年中国不動産購入者海外不動産購入状況報告」によると、回答者の43%が海外での不動産購入の主な目的として移民を挙げた。中国人の購入者の多くは米国政府のEB-5投資永住権プログラムを通じて不動産を購入しており、このプロジェクトはグリーンカード取得の近道とみなされている。米国で投資移民になろうとするなら、一般的に投資家には自ら投資プロジェクトを管理することが求められ、10人分の雇用を生み出すことが義務づけられる。不動産を買うことと移民との間には必然的なつながりは実は何もない。おまけに投資プロジェクトが失敗するか、自身のプロジェクトが直接または間接に10人分の雇用を生み出すことが証明できなければ、グリーンカードも投資といっしょに泡と消える。
(5)米国不動産市場でのマネーロンダリングは実際には困難
米国の法律はマネーロンダリングを厳格に防止しており、米国で不動産を購入してマネーロンダリングをすることは可能ではあるが、操作は非常に困難だ。米国には厳格な反マネーロンダリング法がある。銀行で現金を預貯金する場合、1回あたりの金額が1万ドル超える場合は連邦捜査局(FBI)の反マネーロンダリング調査チームに報告しなければならない。報告を逃れようとして「数カ月連続で毎日9千ドルを預貯金する」というごまかしをやってはならない。こうして大量の現金が動いた場合、その由来や用途を明確に説明できなければ、マネーロンダリングとみなされて法律の処罰を受けることになる。台湾地区の陳水扁・前総統の子の陳致中はマネーロンダリングの罪により、ニューヨークで購入した豪邸が米国政府に差し押さえられた。
(6)米国で働いていない外国人の多くは全額支払いが原則
NARのデータによると、中国人不動産購入者の約7割が現金で一括して代金を支払っている。というのも、米国で働いていない外国人が不動産を購入する場合、米国の銀行に巨額の投資用預金口座がある場合、または住宅ローンの担保になる物件がある場合を除き、費用を全額納めなければならないからだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年2月6日
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