中国科学院が発表した情報によると、科学者は甘粛省でEuprox grandisの化石を発見した。これは現在まで発見されているうち最大のキョン類の動物で、今から約800万年前に生息していた。科技日報が伝えた。
Euprox grandisは、ドイツのスタンハイムで見つかった化石によって命名された。中国でも同種の化石が発見されていたが、いずれも欠けた角や歯で、角とつながる頭蓋骨が見つかっていなかった。今回発見された一対の角は根の部分に損傷があるが、折れた断面をはっきりと留めており、同一地点で発見された頭蓋骨の断面とつながる。角の長さと頭蓋骨との位置関係も確認できる。
専門家によると、シカ科の化石、特に早期の化石の研究において、古生物学者が最も頭を悩ますのは頭蓋骨と角の分離だ。シカ科の構造と形態、例えば角の輪の有無、角の長さと断面の形態、角の頭蓋骨での位置や方向などは、異なる進化の体系によって大きく異なる。初期の単純に角によって分類されたシカ科の属・種は、複雑な分類の歴史を持つ。これらの問題を解消するためには、角のついた頭蓋骨の発見が必要だ。専門家の侯素寛氏は新材料による分岐解析で、初めてEuprox grandisの各種、同属、2本の角を持つシカ科の詳細な分岐図を作成した。形態の比較と分岐解析により、Euprox grandisは同属のすでに知られているいかなる種よりも進歩していたことが明らかになった。Euprox grandisはキョン属との間に類縁関係を持ち、キョン類の中で進歩した類型であるが、長い角を留めていた。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年1月28日 |