清華大学現代国際関係研究院の閻学通院長は14日、中日の経済関係の緩和は東アジア地域情勢の安定促進に寄与するとの見解を表明した。中国新聞網が伝えた。
中国記者協会が同日北京で開催した「報道茶座」で、閻氏は「2014年の国際情勢の回顧および2015年の展望」をテーマに国内外の記者と交流した。
「2014年に国際社会の大国の戦略競争はより軍事力に頼った。今年この傾向は多少緩和する。2014年に大国の軍事競争で利益を得た国はないため、世界の各大国は今年、戦略競争において政治的手段による問題解決を図る方針に転換する」と閻氏は指摘。
「この背景の下、中日両国間の政治関係の改善には依然一定の困難があるものの、経済関係から突破口を開き、これまでの『政冷経冷』から『政冷経熱』へと転換する見込みがある。中日両国ともに双方間の政治的衝突のさらなるエスカレートを望んでいない。現在日本の対中戦略はすでに『政冷経熱』へと向かっており、中国も少なくとも経済分野では協力を望んでいる」と述べた。
東アジア地域は経済力と総合的実力の成長が世界で最も急速な地域であり、地域の安定と発展にとって中日関係は非常に重要だ。
閻氏は「中日関係が緩和へと向かうため、東アジア地域の安全保障情勢は今年、より安定する。地域の各国間には依然摩擦が存在し、衝突が発生する可能性もあるが、衝突の激しさは多少和らぐ。したがって、東アジア地域で今後数年内に戦争や大きな衝突が発生する可能性は余りない」と指摘。また「中国の台頭に伴い、国際社会における東アジア地域の政治的地位や影響力も今年多少上昇する。この地域は重要な国際会議・行事をさらに多く開催するとともに、他の地域に一層の資金を投入し、重要な経済輸出入、対外資金投資地域となる」との見方を示した。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年1月15日 |