▽展望4：不動産市場は引き続き低下？

中国不動産市場は14年に低下の道筋に入り、多くの都市で購入制限政策が緩和され、不動産価格の上昇幅もそれぞれ低下した。15年の不動産市場は低下傾向が続くだろうか。

祝部長：不動産市場は引き続き低下し、それほど急速に反転することはない。今は人々の不動産市場に対する見方はさまざまで、今年下半期には販売件数や投資が安定に向かうという見方をする人がいるが、事はそれほど簡単ではない。今は在庫があふれており、建設中物件の面積も大きく、さらに海外の例をみると、不動産の調整周期は15～20年に及ぶのが一般的なリズムであり、中国もこのリズムから逃れることはできない。全体としていえるのは、今年も不動産市場は低下傾向が続くということだ。

曹教授：中国経済は超高度成長から中高速の成長へと移行し、国民経済システムの中で最速の成長を遂げる不動産は、他の産業より迅速に調整を行う必要があり、そうでなければ経済成長ペースも戻らない。そこで今年の不動産はまだしばらく調整期にあることが予想される。既存の在庫は6～9カ月かけなければ消化することは難しく、これはつまり今年1～6月は不動産企業にとって最も大変な時期になるということで、一部の中小不動産企業が市場から閉め出される確率はますます大きくなる。消費者にとってみれば、今年上半期には硬直的需要（値段の影響を受けにくい需要）としての不動産購入は購買力の許す範囲で行うべきだが、投資としての不動産購入には慎重であるべきだ。