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中国の株式市場、急上昇で年明け 金融政策の緩和に期待

市場の楽観的な見方に後押しされ、2015年の中国株式市場は取引初日から活況で幕を開けた。上海総合指数は3300ポイントの大台を突破し、5年半ぶりの高値で取引を終えた。昨年通年で53%上昇したA株が新年早々から急上昇したことは、中国の経済動向とマクロ政策の将来に市場の投資家が自信を持っていることを示している。株価指数は新たな上昇期に入ったと考えられる。ただ一方で、中国の株式市場の今後の動向には一連の不確定要素があるとの指摘もある。環球時報が伝えた。

上海総合指数は5日、活発な取引で3350.52ポイントの終値を付け、一日で3.58%の急上昇となった。取引総額は5493億元(1元は約19.1円)に達した。深セン成分指数の終値も11520.59ポイントと4.59%上昇し、取引初日としては近年まれな活況となった。A株を産業別に見ると、石炭と非鉄金属に注目が集まり、石炭セクターは9%以上、非鉄金属セクターは5%以上上昇し、大型石油株もストップ高となり、自動車や鉄鋼などの川下産業と銀行や不動産の分野の株式も全体的に上昇した。

市場関係者の分析によると、株式指数を押し上げた大きな背景の一つとなったのが、中国指導者の深センの視察だ。深センと香港の株式相互取引の可能性が示唆されたことに市場は好感し、関連する概念株の上昇につながった。

中国黄金集団のチーフエコノミストの万喆氏は5日、記者の取材を受け、今年最初の取引日にA株が5年ぶりの高値を更新したことは、2015年の中国経済の動向に対する市場と投資家の自信を反映していると語った。A株の急上昇の根本原因は2つある。第一に、投資家が実体経済に好材料を見出していること。昨年下半期、中国の工業の情勢は緊迫したが、これはそれまでに積み重なった問題によるもので、改革政策への適応にも一定の時間がかかっている。だが中央が強力に改革に取り組んでいることで、経済構造転換に対する決意を社会全体が認め始めている。第二に、金融政策についての各界の見通しだ。今年の金融政策は昨年に比べると、ニュートラルではありながら緩和に傾いたものになると見られる。金融や株式市場でも、先行的な意義のある一連の改革や革新が期待されている。

海外メディアは今年の中国株式市場について、2つの異なる見通しを示している。ネガティブな見方によると、中国株式市場が長期的な上昇を維持できるかには多くの「不確定要素」がある。不動産市場や資本市場の安定を維持できるか、金融システムのリスクが効果的に抑えられるかなど課題は多い。英紙「フィナンシャル・タイムズ」は、中国経済が抱える当面の課題をいくつも挙げ、中国の製造業はしばらくぶりの低迷期に入っており、不動産市場も停滞して在庫が積み上がっていると指摘している。さらに今年は、中国の国有企業や金融体制、社会改革プロセスにとっての要の時期となり、多くの問題に対していかなる改革で答えるかが金融市場に反映してくるとしている。

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