日本はどこに向かうのか
周氏は、安保関連法案にせよ改憲にせよ、政治的見解の食い違いが生じることになると判断した。安倍政権は公明党の慎重な態度に配慮する必要があり、安保関連法案を来年4月の統一地方選以降に先送りした。2015年春に関連法案を国会に提出するため、自民党はまず公明党との調整という課題に直面する。
より重要なことは、第二次安倍政権を象徴するアベノミクスが力を失い、疲弊していることだ。中国社会科学院日本研究所外交研究室主任の呂耀東氏は、次の段階の政権運営において、経済復興とデフレ脱却が最大の試練になると指摘した。日本は2017年4月に消費税率を再び引き上げるが、安倍政権は先に給与と世帯収入を増やし、低迷する消費をけん引する必要がある。
他にも、来年いかに中韓両国との関係改善に取り組むかが、日本の外交・安保政策の当面の急務となる。王氏は、景気低迷から脱却するため、安倍政権は中韓に友好的な姿勢を示す可能性が高いと予想した。日米関係について、自民党の候補者は沖縄県の4選挙区で全敗し、普天間基地移設問題が沖縄県民から強く反対されていることが浮き彫りになった。これにより日米関係に今後亀裂が生じるか否かも未知数だ。
すでに次の展開が始まっている。経済に足を引っ張られ、内政・外交で重大な試練に直面している日本が、安倍首相に率いられどこに向かうか注目が必要だ。
チャイナネット 2014年12月24日 |