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中国の民間組織、日本の皇室に文化財返還を要求

 

日本に戦後補償を求める運動を続ける民間組織「中国民間対日賠償請求連合会」文化財返還部の王錦思部長ら3人はこのほど東京に赴き、23日に日本の皇室に対し、皇居内に置かれている石碑「鴻臚井碑(こうろせいひ)」の返還を求める書簡を提出する見通しだ。中国新聞網が伝えた。

中国民間組織「中国民間対日賠償請求連合会」は日本の木寺昌人駐中国大使を通して、天皇と日本政府に対し、旧日本軍が略奪した中国の文化財「鴻臚井碑」を速やかに返還するよう求める書簡を送った。中国の民間組織が日本の皇室に対し文化財の返還を要求するのはこれが初めて。

「鴻臚井碑」は、唐の玄宗皇帝が714年(唐の開元2年)に鴻臚卿(外務担当長官)・崔忻(さいきん)を東北地方に派遣し、渤靺鞨族の首領・大祚栄を渤海郡王に冊封した記念に建設された貴重な文化財。中国統一の歴史の過程が記載され、中国の東北史、民族史、文化史の研究材料として重要な価値を持つ。1908年、旧日本海軍が日露戦争の戦闘地となった旅順にある同石碑を「戦利品」として略奪して以来、日本の皇居に今も置かれている。アヘン戦争後に略奪され、海外流出した中国の文化財のうち、最大、最重を誇る最も貴重な国宝級文化財だ。

「中国民間対日賠償請求連合会」の孟恵忠会長補佐は、「書簡を送ってすでに4カ月以上経つが、日本の皇室は書簡を受け取ったことを公開しただけで、返還についての回答はまだない」と語った。

さらに孟氏は、「この時期に日本へ行くことを決めたのは、今年が、鴻臚井碑の建設1300周年にあたることや、明仁天皇が23日に81歳の誕生日を迎えることから、皇居内に中国から略奪してきた文化財が置かれていることを知らせるべきだと考えたから」と説明した。

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