「天津自由貿易区は7年かかってついに実現にこぎつけようとしている」。天津自由貿易区の前期事業の計画に携わる関係者は14日、こう語った。この関係者が10日、自由貿易区の申請の進展について天津の政府部門の担当者に問い合わせると、「早くて来年3月か4月になる」という答えを得た。国務院の李克強総理は12日に招集した国務院常務会議で、天津・広東・福建の3地方を第2弾の地方自由貿易区リストに入れることを発表した。北京商報が伝えた。
天津が自由貿易区の設立に向けた取り組みを始めたのは2008年頃。その後、北京・天津・河北の一体化が国家戦略とされたことで、天津への自由貿易区設立の意義も高まり、地域経済の新たなエンジンとして捉えられるようになり、認可は時間の問題と言われていた。
▽規模は上海の9倍
天津の自由貿易区についての最新の申請プランによると、同区は、「中心ビジネスエリア」「東疆保税港エリア」「天津港保税エリア(空港経済エリアを含む)」の3つの機能エリアを持つ。3機能エリアの総面積は、天津浜海新区総面積の10分の1の約260平方キロメートルを占め、上海自由貿易区の9倍近くに達する。
天津社会科学院都市経済研究所の蔡玉勝所長は、「新たな自由貿易区のテスト事業として天津・広東・福建を国が選んだのは、これら3地方の経済発展に期待したからだけでなく、この3つの地方が周辺の地域に対して『点で面を引っ張る』という役割を果たしうると判断したためだ」と指摘する。「広東を選んだのは珠江デルタ地域の発展、福建を選んだのは台湾海峡両岸の経済貿易協力のためだ。天津には北京・天津・河北の一体化が背景にある。自由貿易区のテスト事業は天津に置かれるが、北京・天津・河北の一体化に伴い、天津自由貿易区の多くの政策は北京や河北へも拡大され、3地方の経済発展を強力に引っ張る効果をもたらすことになる」
蔡玉勝所長によると、天津自由貿易区のテスト事業の内容は、60%から70%は上海自由貿易区ですでに実行されている措置、30%から40%は自らの特徴に基づいて定められた新たな措置となる見込み。このうちネガティブリストモデルについては、天津は、2014年の上海自由貿易区のネガティブリストに照らして制定されるものと見られる。また上海自由貿易区は貨物貿易の面でも経験を蓄積しており、天津自由貿易区が参考にするのに適している。だが天津と上海では経済構造や発展水準などで違いがあり、天津は実体経済の比重が高いことから、将来的には、実体経済や産業の面で新たな試みが進められることになる。
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