嫦娥3号着陸モジュールは12月15日未明、月の13日目の昼の予定されていたすべての作業を完了し、夜のスリープ状態に入った。12月14日午後9時14分、嫦娥3号は月面着陸から1周年を迎えた。北京航天飛行制御センターも、嫦娥3号着陸モジュールの1年間に渡る月面での安全作業という目標を実現した。人民日報が伝えた。
2013年12月2日午前1時30分に西昌衛星発射センターから打ち上げられた嫦娥3号は、2013年12月14日午後9時14分に月面に着陸し、中国は世界で3番目に地球外天体への軟着陸を実現した国となった。嫦娥3号は同年12月15日、着陸モジュールと月面ローバーの相互撮影を完了し、月面作業の段階に入った。同センターはその後、嫦娥3号を1年間に渡り長期的に管理してきた。
同センターの周建亮氏は、「月面は自然環境が劣悪で、昼夜の気温差が大きい。これは嫦娥3号の月面での生存および正常な作業にとって大きな脅威だ」と述べた。月面の複雑な環境の影響により、月面ローバー「玉兎号」は月の2日目の夜のスリープ状態に入る前に故障した。しかし着陸モジュールは状態が良好で、1年の活動期間に多くの科学探査作業を実施した。
同センターの嫦娥3号任務主任設計者の崔雁氏は、「月面着陸からの1年間において、嫦娥3号は13回のスリープとスリープ解除を実施し、夜の極寒環境という試練を乗り越えた。30数回の無線電測量試験において、地上の科学者は処理・分析により高精度の測量データを取得し、同センターの深宇宙干渉・測量システムの性能を裏付けた。また同センターの行き届いた計画に基づき、嫦娥3号着陸モジュールは2014年6月19日に、第2回夏季ユース五輪の聖火リレーに宇宙から加わった。これは宇宙技術の社会貢献を促進する、中国の新たな試験的取り組みだ」と説明した。
崔氏は、「嫦娥3号着陸モジュールは予定の使用寿命内の月面作業を完了しているが、状態が良好なため、関連部門と協力して試験範囲を拡大し、中国の深宇宙探査に向け多くの技術と経験を蓄積する予定だ」と語った。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年12月15日