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シンポジウム会場 |
11月28日、中国国際出版集団と日本の一般社団法人共同通信社との共催による「中日対外発信メディアフォーラム 交流と対話」が東京港区の国際文化会館・岩崎小弥太記念ホールで開催された。
今回の活動は、これまで両国が行ってきたメディアフォーラムと異なり、双方が相手国の言葉を使い相手国の受け手に発信するメディアによって率直な対話の交わせるプラットホームを築くという趣旨を持っている。フォーラムではこうした趣旨のもと、双方の対外発信が相互理解促進に果たす役割と意義について討論が行われた。中国側から人民中国雑誌社、チャイナネット、対外伝播研究センターの中国国際出版集団の傘下企業と中国国際放送局、人民ネット、新華ネットなどの中国対外メディア、日本側から共同通信社、日本NNA株式会社と、西日本新聞社、京都新聞社、中国新聞社、東奥日報社、岩手日報社など日本の新聞社や各関係者が参加した。
シンポジウムでは「関係悪化の中、何を伝えるか」と「民間や地方の声をどう届けるか」の二つの分科会で議論が行われ、各メディアが取り上げた報道と実例を紹介し意見を述べ合った。
今回のフォーラムは中日対外メディアの間で初の大規模な対話の機会となった。開会式には中国出版集団副総裁の王剛毅氏、中国駐日本大使館政治公使の郭燕氏、共同通信社社長の福山正喜氏が出席しあいさつを述べた。
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中国国際出版集団副総裁王剛毅氏 |
共同通信社社長福山正喜氏 |
中国駐日本大使館政治公使郭燕氏 |
王副総裁は両国メディアの輿論が中日国民の相互信頼と理解を促進させるために重要な役割を果たしていると強調した。また、先日終了したAPECでは両国が中日関係を処理・改善し貴重な四つの原則の共通認識に達したが、その中でも改めて各種のチャンネルを利用して再び対話を始めることや相互信頼構築に努力する必要性を強調していると述べた。当面の中日関係は依然として困難に直面しており、両国民は著しく相互理解に欠けている中で、両国メディアは中日関係の進展の主たる方向を最も的確に把握し、両国関係の友好的発展を推し進める責任を担っており、中日関係促進につながる重要な役割を真に発揮しなくてはならないと指摘した。
共同通信社の福山社長は今回のフォーラムに参加したメディア関係者がいっそうの努力を重ね対話をし、メディア交流を通して中日の地方交流を促し、両国関係の改善を進めたいと話した。郭公使は、この活動が当面の中日情勢にとって積極的な意義があると強調した。また、非常に有益な試みであり、中日両国対外発信メディアが有する媒体に期待したいと語った。さらに、メディアがより客観、公正、全体的な中日関係の報道を行うとともに、互いに対話と交流を積極的に展開して両国関係の健全かつ安定した発展のために建設的な役割を果たさなければならないと述べた。また、対外伝播研究センター副主任の于運全氏、キヤノングローバル戦略研究所主幹の宮家邦彦氏らも会議で発言を行った。
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人民中国雑誌社の王衆一総編集長が『人民中国』の報道事例を紹介した |
人民中国インターネット版 2014年12月9日 |