文書的には、主権・権益維持の問題において中国外交の経験が一層豊かになっていることを反映している。中国外交部はフィリピンの仲裁問題についてすでに繰り返し姿勢を表明しているが、政府文書という形で中国側の政策・立場を系統立てて詳しく説明したのは初めてだ。この政府文書の目玉は「法律」の角度にあり、法律を根拠に、権威ある国際法判例を繰り返し引用して、文書の説得力と信頼性を高めると同時に、中国が国際法を尊重していることを具体的に示すことで、「中国は国際法を遵守しない」との歪曲的主張に反撃した。
政府文書の発表は、中国外交の主導的画策を示すものだが、領土主権問題処理の政策に質的変化が生じたことを意味するものではない。中国は依然として紛争の平和的解決を堅持しており、南中国海の平和・安定に関心を寄せてもいる。肝要なのは、関係国が情勢を見極め、押しつけという誤った手法を止め、交渉・協議という正しい道に戻ってくることだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年12月8日 |