●だんだんと増える「プラスエネルギーを持つ言葉」
2013年の流行語に、「土煙」「煙霧」がランクインしたことは、まだ記憶に新しい。「土煙」から「青空」まで、どの言葉にも環境改善に対する国民の熱烈な願望が込められている。また、政府が講じた対策に対する一定の評価も反映しており、「不平不満」から「希望」へ、「無力感」から「積極的な参加」へと、人々の心理状態がポジティブな方向に転じていることが伺える。
「打虎(虎狩り)」という言葉を推薦した某ネットユーザーは、「2014年は、腐敗一掃の嵐が吹き荒れ、まさしく『不正に手を染めるな。手を染めれば必ず捉えられる』という陳毅元帥の詩の通りになった。我々は、自信を持って勇敢に立ち上がらなければならない!」と投稿した。
専門家は、「屌糸(負け組)や「土豪(田舎っぽい金持ち)」など、過去に選出された言葉に比べ、今年の流行語の新たな特徴として、「プラスのエネルギーに満ちている」点を挙げた。
ビッグデータの時代、技術的な方法によって、人々が日常使っている言葉から使用頻度の高い言葉を取り出してくることは、そう難しいことではなくなった。社会全体から流行語を集める目的は、推薦される背後にある根拠を理解し、さらには流行語が映し出す社会環境の状態を探求することにある。
中国社会科学院言語研究所の唐正大・副研究員は、次のような見方を示した。
ある大きく複雑な出来事を総括あるいは回顧する時、または、これらの事件のあった時代を再考する時、人々は往々にして、指標的な情報の助けを借りる必要がある。これらの情報は、実物の時もあるし、キーワードの時もある。それらが提示する情報から、人々の記憶は、過去に起こった特定の事件や特定の時期まで辿り着き、それらを振り返ることができる。過去の流行語を総括することで、我々はさまざまな出来事を思い出すことができる。さらには、社会生活の全景を一目で俯瞰することもできる。
「2014年中国流行語」にどの言葉が選ばれるのか、選考結果が待ち遠しい。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年12月2日
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