「中国の高級車市場はベンツ・BMW・アウディのドイツメーカー3社の進出が早く、8割近くのシェアを独占している。だが米国市場では、3社のシェアは50%に満たない。中国の高級車ブランドの競争局面はまだ固まっておらず、消費者は新たなブランドの体験を求めている。これからも変化が起こり、我々のチャンスが広がる可能性はあると考えている」。広州モーターショーで取材に応じた東風インフィニティのダニエル・キチャート社長はこう語った。中国青年報が伝えた。
インフィニティは、広州モーターショーでも最も目を引く高級車ブランドの一つだった。展示された国産2車種は迫力があり、まさに「極力前進」(インフィニティの協力で放送されている自動車番組)の勢いだった。発売されたばかりの話題の国産セダン「Q50L」が展示されただけでなく、今回の広州モーターショーは、国産ロングホイールベースSUV「QX50」の世界初の発売地ともなった。中国人消費者向けに作られた2車種の登場は、インフィニティ国産化の全面展開を示すものとして注目の的となった。
今年年初から10月まで、インフィニティの中国での販売台数は2万3682台にのぼり、昨年同期比で85%増加し、今年成長が最も速い高級車ブランドに躍り上がった。キチャート社長によると、現地化戦略は、インフィニティの事業の中核となり、東風インフィニティ自動車有限公司の正式な設立と2国産車種の相次ぐ発売は、インフィニティの中国での発展が全く新たな段階に入ったことを示すものと言える。