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変動する世界経済、日本は3度目の「失われた10年」突入か

経済誌「財経」による年次フォーラム「予測とチャレンジ2015」がこのほど、北京で開催された。「世界の多くの国は来年デフレに向かう」「米国の利上げは予想を下回り、失業問題は本当には解決されていない」「日本経済は3度目の『失われた10年』に落ち込む可能性がある」「中国の株式市場は来年さらに好調になる」などゲストの活発な発言で盛り上がった。経済回復のリズムは各エコノミーでまちまちで、世界経済は複雑な局面を呈しており、中国は内外で変動に直面している。人民網が伝えた。

国家発展改革委員会学術委員会の張燕生・秘書長は、世界経済は主に3つの面で変動の局面にさしかかっていると見る。「まずは、グローバル化のあり方が変わりつつあり、局地的な経済プランが一部の新興エコノミーと発展途上国に障壁を与えている。次に、ビッグデータやクラウドコンピューティングなどの新たな技術革命が、過去の経済構造に不確定性をもたらしている。第三に、米国が量的緩和から撤退する過程で、コモディティの価格が下落し、新興エコノミーの成長率が減速している」

「世界金融危機の発生から6年が経過し、特に今年年初から、各エコノミーの回復にはそれぞれ異なる特徴が現れている」と清華大学の李稲葵教授は指摘する。第一に、米国と英国は、先進国で最も急速な回復を遂げている。金融業の回復が実体経済を支える役割を果たし、不動産業に活況をもたらしているためと見られる。だが米国や英国では失業率が下がる一方、底辺の就労が増え、就業の質が決して高くないという問題もある。第二に、欧州では2013年4月にギリシャが国債発行を再開し、募集額の8倍の応募が殺到し、ユーロ債務危機は終息したと考えられる。ただ欧州各国の通貨政策の緩和が求められる。第三に、日本は回復の兆しがどこにも見えず、巨額の財政赤字や高額の債務、大きな貿易赤字などの現象に悩まされ、3度目の「失われた10年」に突入するリスクに直面している。第四に、新興市場国は発展傾向の多元化が見られる。有効な措置を取っている国もあれば、立ち止まっている国もある。中国経済は新興市場の経済を安定化させる役割を発揮し、インド経済も上向きに進んでいる。一方、ロシアは不調が続いている。

複雑な世界経済を背景として、中国経済の下方圧力が持続していくことも懸念されている。フォーラムではこのこともゲストの議論の重点となった。

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