この言葉には、酷派を代表とする国産携帯電話メーカーがここ2年ほど争うようにブランドを増やしていることの狙いがはっきりと示されている。それは低価格でローエンドというこれまでのイメージの殻をうち破り、市場シェアを獲得すると同時に、ふさわしい利益を獲得するという狙いだ。

今年第2四半期（4-6月）のサムスンとアップルの財務報告をみると、市場シェアが国産メーカーに大幅に侵食されてはいるが、利益はサムスンが60億9500万ドル（1ドルは約117.6円）、アップルが77億4800万ドルで、多くの国産メーカーの携帯電話業務の通年の営業収入を上回っている。

利益の問題だけではない。営業販売のやりすぎも急速に拡大する国産メーカーが直視しなければならない問題となっている。メーカーの生産ラインに関わる複数の業界関係者によると、一部の国産メーカーは人気とコストパフォーマンスを高めるため、主力商品を発表する際に相対的に低い価格をうち出すことが多く、発売してすぐに現物が手に入らなくなるということが起こるという。

▽「特許」が内部の問題に

国産メーカーは売上台数では勝者でありながら、利益では敗者になっている。転身をはかるため、メーカーはあの手この手を繰り出している。小米はこのほど18億元を愛奇芸に投入し、優酷の1千万ドルの株式を購入し、コンテンツ資源の面で武装し、コンテンツとハードウエアのクローズドループを形成して、利用者のロイヤリティを高めようとしている。

魅族はアリババ・クラウドコンピューティングとOSで協力し、より多くのネット企業との協力を通じて、ルートと影響力を拡大する計画だ。19日に行われた新製品発表会では、世界初の正面タッチ式指紋認証を搭載したアンドロイド携帯を発表し、「支付宝」（アリペイ）や騰訊（テンセント）などとの協力も進めている。

科学技術評論家のコンスタンティンさんは、「携帯電話産業全体が大規模製造から細密化、個性化、オーダーメード化、多様化へのモデル転換・バージョンアップの過程にあり、カードを配り直す流れが必ずやってくる」と話す。

賽諾の孫琦副総裁は、「小規模ブランドはみんなだめになった。国産スマートフォンの中で小米、華為、聯想の業績は喜ばしいものだったが、国産スマートフォン市場全体をみると衰退につながる原因が転がっている。世界ではスマートフォンが徐々に飽和状態に近づき、4G新技術への移行という買い換えのタイミングはきても、ブランドの影響力が低く、イノベーション能力や研究開発能力が弱く、コア特許の備えが不十分で、産業チェーンにおける価格決定権があまりないローレベルメーカーは、『淘汰戦』からはじき出されるしかない」と指摘する。

小米や魅族といったかつて一世を風靡した国産メーカーにとっても、これから来るスマートフォンの「淘汰戦」は厳しい戦いになることは間違いない。科学技術サイトのアンドロイドヘッドラインズがこのほど伝えた最新の情報によると、通信産業から身を起こした華為と中興はこれまでに特許で大規模な布陣を敷いており、小米と魅族は手強い脅威に直面する可能性があるという。（編集KS）

「人民網日本語版」2014年11月27日