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北京、煙霧対策に「風の道」建設を検討

〇多くの都市が「風の通り道」を研究中

昨年来、都市に「風の通り道」を建設し、その風を利用して煙霧を拡散させるというアイディアが検討され始めている。北京のほか、上海、杭州、武漢、南京、株洲、貴陽、紹興、福州など多くの都市も、ここ数年続々と、大気汚染対策のひとつとして、同じような「風の通り道」建設に関する計画をスタートさせた。

〇都市の「風の道」建設、どんな効果が?

都市の「風の通り道」は、「通風回廊」とも呼ばれている。全くの無風状態で、大気の拡散条件がない不利な気象条件のもとでは、汚染物質が大気中に淀みやすい。このため、郊外の風を主要市街地域に送り込むことで、煙霧などの汚染物質を吹き飛ばすことが、大気汚染対策の一方法として注目されている。

北京市環境保護科学研究院の専門家は、「全体的に見て、北京の主な風向きを考えた上で、建築物の密度や高さを規制し、より多くの空間を残すことは、汚染物質、都市内部にこもった熱、廃棄物の拡散に効果がある」と指摘した。

〇「風の道」が煙霧拡散に及ぼす効果は本当か?

中国人民大学環境学部の宋国君教授は、「北京が深刻な大気汚染に見舞われるのは、毎回、無風状態になって汚染物質が拡散しないという状況に陥るためだ。たとえ風の通り道があっても、風が吹かない限り問題は解決しない。やはり、大気汚染の改善には、汚染源を根絶するという根本的な対策が必要だ」との見方を示した。

ある気象専門家は、「大気圏のうち、最も地面に近い層は接地境界層(接地層)だ。接地層の建築物が、気の流れを変える原因となることは、ほとんどない。風の道が大気汚染対策に実際どれくらい効果があるのかについては、さらなる科学的検証が必要だろう」とコメントした。(編集KM)

「人民網日本語版」2014年11月21日

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