第10回珠海航空ショーで初公開された火星探査機が、多くの来場者の注目を集めた。中国航天科技集団第五研究院副院長の李忠宝氏は、「火星探査の早期実現に自信を持っている」と述べた。科技日報が伝えた。

同社が発表した情報によると、中国の火星探査機システムは、周回モジュールと着陸探査機によって構成される。周回モジュールは着陸探査機を搭載しながら、火星接近飛行と火星周回軌道での制御を実施する。火星周回軌道に入ってからは、タイミングを見計らい着陸探査機を切り離し、火星周回軌道での科学探査を実施する一方で、着陸探査機の中継局となる。着陸探査機は、パラシュートと柔らかい支持脚を利用して火星への軟着陸を実施した後、火星探査車を投入し、巡視・科学探査を実施する。同計画は、火星周回軌道からの探査と火星表面での探査により、独自の火星探査データを収集し、深宇宙探査技術の飛躍を実現することを目標としている。周回モジュールと火星探査車の独立した探査と協力により、火星表面の形状、土壌の特性、物質の成分、水・氷、大気、電離層磁場などの科学データを入手する。

同計画は正式に許可されていないが、「月探査の父」と呼ばれる欧陽自遠氏は、「中国は2020年に火星着陸・探査を実施し、2030年に火星のサンプル収集と帰還を実現する」と述べた。（編集YF）

「人民網日本語版」2014年11月14日