世界高級品協会が発表した統計データによると、今年の国慶節連休中(10月1日~7日)、中国人の海外での高級品消費総額は32億ドルで、前年同期比21.95%減となった。業界関係者は、「これは主に政府の反腐敗運動の影響によるもの」との見方を示している。法制晩報が伝えた。
海外メディアによると、欧州各地の高級品店は、国慶節中の中国人客に対応するため、中国語のできる店員を雇ったり、人民元建て決済に対応するなど、連休前から「緊急対策」を講じていた。しかし蓋を開けてみると、中国人が高級品を競うように買い込むことはなく、購入商品も大幅にランクダウンし、ミドル・ローエンド商品やセール品が良く売れたという。
2013年までは、中国国内における高級品の販売のうち、贈答品が72%を占め、そのうち企業による購入が50%に達していた。2013年から反腐敗運動が始まった影響で、国内の高級品市場も冷え込み始めた。
大まかな統計によると、2013年1月から今年の国慶節までの高級品消費総額は前年同期比約57%減となった。特に、腕時計や皮革製品、ロゴがあしらわれた高級品などは大きな影響を受けているという。
中国の高級品消費が冷え込んでいることについて、世界高級品協会は、「反腐敗運動を背景に、中国の贈答品市場は急速に縮小しており、これに伴って高級品市場の冷え込みも加速した。『礼は往来を尊ぶ』という伝統的思考の影響を受け、中国の高級品市場は長期的に歪んだ発展をしてきた。高級品市場の冷え込みは、市場の理性化につながるだろう」との見方を示している。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年10月14日 |