北京公共機関(バス・地下鉄)の料金改正が市民の注目を集めているが、その公聴案が13日、発表された。北京市発展改革委員会(市発改委)は、路線バスと地下鉄の料金改定について、それぞれ2種類の公聴案を打ち出した。このうち、地下鉄の改正案では、初乗り料金が2元(3キロメートル以内)と3元(6キロメートル以内)にそれぞれ設定されており、切符料金の上限は設けられていない。公聴会は10月28日に開かれる。新京報が伝えた。
〇現行の地下鉄網で計算すると、料金は最高10元
公聴案によると、地下鉄の料金は、走行キロ数にもとづき定められ、利用距離に応じて運賃が加算されていく「対距離制」が採用されることになり、利用距離が長くなればなるほど、料金単価は下がる仕組みだ。
2種類の公聴案の具体的内容は次の通り。
【第一案】
初乗り料金は、3キロメートルまで2元(約35円)、3キロから6キロまで3元(約53円)。6キロから18キロまでは、6キロごとに1元(約17.5円)加算、18キロから42キロまでは、12キロごとに1元加算。42キロ以上は、18キロごとに1元加算。料金の上限は設けられない。
【第二案】
初乗り料金は、6キロメートルまで3元、6キロから12キロまで4元(約70円)。12キロから32キロまでは、10キロごとに1元加算、32キロ以上は、20キロごとに1元加算。料金の上限は設けられない。
現行の地下鉄網では、最も遠い2駅間の距離は88キロメートルあり、料金の最高額は、上記第一案で10元(約175円)、第二案で9元(約158円)となる。市発改委は、「将来、地下鉄網が拡大すれば、最も遠い駅間の距離は長くなり、それに応じて料金の最高額も変わるだろう」としている。
また、公聴案には、通勤者を対象とした優待料金も提示されている。毎月1日から月末までの1カ月間に、市政交通共通カードで累計100元(約1750円)以上を使った乗客は、100元を超過した部分について2割引を実施する。使用額が累計150元(約2600円)以上の場合は、超過部分を5割引に、累計400元(約7千円)を超えると、優待の適用外となる。
このほか、今回の価格改定では、価格改定制度も構築される。毎年、経営コストの変化に応じて評価を行い、公式にもとづき試算され、価格改定方案の制定が検討され、タイミングを見計らったダイナミックな改定が実施される。また、系統的な総合評価システムを確立し、約5年ごとに全体評価を行い、時機を見計らったシステムの改正を実施する。
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