企業訪問では、企業がリードアジアのために用意した「中国ビジネスに焦点を当てた研修プログラム」に参加し、訪問企業の事業を理解する。さらに、企業側の設定したテーマに沿って中日の学生による議論を行い、訪問先企業の事業について理解を深めると同時に、議論を通して中日の考え方の相違などを理解する。例えば、JTBグローバルマーケティング&トラベルでの研修プログラムでは、オフィスを見学し会社の歴史を学んだ後、「2020年に向け、訪日中国人観光客を増やすための提言」をテーマにグループ議論を行う予定だ。企業訪問後は、参加学生と協力企業関係者が一堂に会し、企業訪問後の発表会・懇親会が行われる。
2014年7月10日、「リードアジア2014」開催を前に行われた事前研修の様子。(撮影大熊麻祐子)
「リードアジア」は、「ただのインターンとも、ただの国際交流とも違う、新しい日中学生交流プログラム」を謳っている。インターンなどを通じた早期の企業理解と国際交流体験に対する学生側のニーズと、グローバル人材との接触機会を求める企業側のニーズをマッチングさせた。この点について、今回のプログラムを主催する日中学生交流連盟代表の中山一貴さん(東京外国語大学外国語学部中国語専攻4年)は、「参加する学生にとっては、短期間で複数企業に訪問でき、密度の濃い国際交流に参加できるというメリットがあり、企業側にとっても、採用に繋げたい、学生の意見を吸い上げたいというニーズに適っています」と話す。また主催者側としては、中日の学生交流活性化という狙いもあった。中山さんは、「『ビジネス』と『インターン』をキーワードに、日中交流に関心の無かった学生を集め、交流の輪に巻き込みたいという思いがありました。参加者が一生モノの友人関係を築き、日中交流に積極的にコミットしていくようになることを願っています」と話している。
日中学生交流連盟
2012年10月に設立された両国の学生交流活性化を目的とした団体。「OVAL」「京英会」「京論壇」「心連心OB・OG会」「日中学生会議」「日中学生交流団体freebird」「日本青少年中国語友の会」「LEAF」 (50音順)の8団体が加盟している(2014年4月現在) 。
日中学生交流連盟公式サイト
「北京週報日本語版」2014年8月15日 |