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WHO 「中国人はエボラウイルス拡散にパニックになる必要なし」

アフリカから中国香港に帰国した女性に、エボラウイルス感染が疑われる症状が出たというメディア報道に対し、世界保健機関(WHO)のポール・ガーウッド報道官は30日、「西アフリカでのエボラウイルス感染拡大は、引き続き厳しい状況にあるが、中国国民がパニック状態に陥る根拠はない」と語った。国際在線が伝えた。

某メディアが30日、「アフリカのケニアから中国香港に帰国した女性に、エボラウイルス感染が疑われる症状が見られた」と報じたことから、アジア・太平洋地域の人々の間に大きな衝撃が広がった。香港現地メディアの同日夜の報道によると、検査の結果、その女性は陰性であることが判明し、エボラウイルス感染の疑いは晴れたという。香港特別行政区政府食物・衛生局の高永文局長も同日、「感染が疑われる患者が出たという報告は一切受けていない」と語った。

WHOのガーウッド報道官は、「当面、各国はエボラウイルス感染拡大に関するモニタリングと予防措置を強化する必要がある。西アフリカから帰国した旅行者に、帰国後3週間以内に、高熱、だるさ、嘔吐、筋肉の痛みなどの症状が現れた場合は、警戒を高め、急ぎ医療機関で診断を受けると同時に、旅行の詳細を報告するよう取り計らなければならない」とコメントした。今のところ、WHOは、伝染病発生エリアへの旅行あるいは貿易に関する禁止措置を講じていない。現時点では、エボラウイルスに対する有効な治療方法や感染予防のためのワクチンは開発されていないことから、予防措置の強化がとりわけ重要になる。

今回のエボラウイルス感染拡大は、今年3月に始まり、感染者は、ギニア、リベリア、シエラレオネの西アフリカ3国に集中している。WHOは、「これら3国の感染拡大は、いまだ沈静化の方向には向かっていない。7月21日から23日までに、3国で108人の感染者が新たに確認、12人が死亡した。7月23日の時点で、3国のエボラウイルス感染者は計1201人に上り、うち672人が死亡した」と示した。

エボラウイルスは、これまでに発見されたウイルスのうち、致死率が最も高いウイルスの一つで、有効な治療法はまだ見つかっていない。潜伏期は2日から21日とさまざまで、空気感染の可能性は認められておらず、一般的には、血液や他の体液を介して感染する。感染スピードは極めて早く、感染者はエボラ出血熱を発症する。エボラ出血熱の主な症状は、高熱、頭痛、下痢、嘔吐など。

「人民網日本語版」2014年8月1日

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