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清華大学、アルツハイマー病の研究に重大な進展

清華大学が発表した情報によると、世界的に有名な構造生物学者の施一公教授が率いる研究チームはこのほど、アルツハイマー病(俗にいう痴呆症)の発症と直接関連するγセクレターゼの詳細な3D構造を、世界の科学界で初めて解明した。

同成果は、γセクレターゼの働き、アルツハイマー病の発症のメカニズムに重要な手がかりを提供し、関連分野の空白を埋めた。同成果は6月29日、ネイチャー誌(電子版)に掲載された。

◆最高の解像度の3D構造

アルツハイマー病は神経変性疾患の一種だ。臨床上は、脳組織にアミロイド斑が形成され、神経系が消滅し、認知・記憶能力が損なわれ、大脳の機能が失われる。患者は自立生活能力を失い、最終的には脳機能が著しく損なわれ死に至る。

施教授は、「中国には約500万人のアルツハイマー病の患者がおり、世界の患者数の4分の1を占める。アルツハイマー病は主に高齢者を中心に発症し、高齢化が深刻な国ほど発症率が高くなる」と説明した。

これまでの研究によると、アルツハイマー病の発症は、アミロイド斑の形成と密接に関連している。形成の原因は、γセクレターゼの前駆体蛋白APPから生まれるAβ42の過度な蓄積だ。

施教授は、「γセクレターゼは、ディスポーザーのような役割を果たすもので、γ-セクレターゼによって順次切断されて生成されるA βペプチドが細胞に毒性のある会合体を形成することなどが原因でアルツハイマー病が発症する。その触媒成分であるプレセニリンからは、150以上のアルツハイマー病と関連するアミノ酸の突然変異が確認されている。ゆえにγセクレターゼの3D構造を解明し、その正常な働きと発症の原理を理解すれば、薬品の研究に対して重要な指導を提供できる」と話した。

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