中国国防部(国防省)の耿雁生報道官は29日の定例記者会見で、「5月30日から6月2日まで、中国人民解放軍の王冠中副総参謀長が代表団を率いて、シンガポールで開催されるアジア安全保障会議(シャングリラ対話)に出席する」と表明した。新京報が伝えた。
■中国、「アジア安全保障観」を提唱
耿報道官は、「アジア安全保障会議の期間中、王冠中副総参謀長は基調講演を行い、習近平国家主席がアジア信頼醸成会議(CICA)で提唱した『アジア安全保障観』について詳しく説明するほか、中国軍が実行するアジア安全保障観や国際安全保障協力の実践を紹介し、アジア地域の安全保障体制の強化を提起する。また会期中、王副総参謀長は関連国家の国防部門や軍幹部と会談を行い、アジア地域の安全保障体制の構築や両軍関係について意見を交換する」と説明した。
■日米などの国は中国軍を非難?
耿報道官は、「外部の分析によると、同会議で、米国、日本などの国が南中国海および東中国海などの問題から中国軍を非難するだろうと指摘されているが、中国軍側はどのように対応するつもりか?また、中国軍幹部が会期中に他国軍の幹部と会談を行うが、この中に米国や日本は含まれるか?」との記者からの質問に対し、「会議はすぐに始まる。関連状況は見守ってほしい。質問された件について、一部はすでに決定したが、一部は交渉中だ。同会議は、多国間会議であり、会議出席者がどんな意見や言論を発表するかは、発言者個人の問題だ。しかし、中国軍の代表団は我々の声を伝えなければならないし、中国のことをよく伝えなくてはならない」と答えた。
2002年より開始されたアジア安全保障会議は、現在アジア地域の安全保障機構の中で最大規模かつ最高の規格を持つ多国間会議の1つだ。アジア太平洋地域や欧州の28カ国の政府首脳や国防大臣、軍の要人、安全保障分野の専門家・学者らが出席し、アジア太平洋地域の安全保障協力や防衛問題に関わる問題について議論する。(編集MZ)
「人民網日本語版」2014年5月30日
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