中国の李克強総理が4月11日、調査・研究のため訪れていた海南省海口市でコンビニに立ち寄り、ココナツを使ったお菓子2種類を計19元（約315円）で購入。それを、コンビニの店主が「総理セット」として宣伝したところ、即完売したことが話題となった。それから1カ月が経った今、「総理セット」の売れ行きはどうなり、同お菓子の生産メーカーにはどのような影響が出ているのだろう？人民網が報じた。

総理効果で品薄状態

同お菓子を製造している「海南春光食品」で同省内の販売部経理を務めている呉思斯氏は10日、取材に対して、4月11日から5月10日までの1カ月間、「総理セット」が約100万セット売れ、販売額は1900万元 (約3億1500万円)に達していることを明らかにした。また、同2種類のお菓子の生産を3倍以上に強化しているものの、注文の7-8割にしか応じられていないという。

呉氏は、「その1カ月の販売量は、昨年1年の販売量に匹敵する。李総理が同お菓子を購入した後の12日間、1日平均2万セット以上売れた。4月末、セットシリーズの販売を始めると、1日に5-6万セット売れるようになった」とし、「同お菓子2種類の販売は品薄状態になり、供給が需要に追い付かない。1日の生産量が注文に全く追いつかず、生産した商品も一瞬で完売する」と飛ぶように売れていることを強調した。

年間目標販売額16億5千万円

「総理セット」の大ブームがもたらした影響に関して、呉氏は、「当社全体が非常にエキサイトし興奮している。多くの従業員が『商機が回って来た』と語っている。でも社長は、『これは商機、チャンスでもあり、責任、使命でもある』と語っている。今後、当社は、消費者が購入する商品が、李総理が購入されたものと同じかそれ以上になるようにしなければならない」と手綱を締めた。

また、「『総理セット』は現在、爆発的に売れ、中国全土の顧客、消費者が競って購入している状態だが、その勢いは今後落ち着くだろう。それでも、販売量は向上の一途をたどると見ている。なぜなら、1度食べた消費者が、2度、3度と購入しているからだ。同セットの今年の目標販売額は1億元(約16億5千万円)」と語った。（編集KN）

「人民網日本語版」2014年5月13日