▽平和理念に背く安倍首相の政策、ますます悪くなるばかり
日本政府が4月1日に「防衛装備移転三原則」を閣議決定したことを受け、多くの国民が首相官邸前に集まり、安倍政権の行為に反対する集会を開いた。同日午後、定年退職者、仕事帰りの若者、子供をつれた母親ら多くの人が集まり、「武器を売る国絶対反対」、「武器輸出の内閣決議に反対」、「戦争反対」といった標語を掲げた。
ある女性は「安倍首相はエイプリルフールの今日、日本国民に対し2つの罪を犯した。1つは憲法第9条に違反した罪。日本が武器を輸出できるようにし、平和理念に背いた。2つ目は、日本国民の主権を踏みにじり、決議を強行した罪。2つの罪を絶対に許してはならない!」と叫んだ。この女性に集会に参加した理由を尋ねたところ、「参加しない理由がわからない。武器輸出三原則の改正は国民生活と密接に関係する。絶対に反対しなければならない」と答えた。
50代の男性は「安倍首相が集団的自衛権を解禁しようとしている。防衛装備移転三原則を可決したのは経済利益のためではなく、戦争の準備をしているのだ」との見方を示した。
三鷹市在住のある女性は、2歳の息子を連れて官邸前に駆けつけた。この女性は「安倍首相の政策はますます悪くなっている。安倍氏の間違った政策に反対するのは、日本の若い世代の未来のためでもある」と語った。
▽専門家の分析
廉徳瑰(上海国際問題研究員アジア太平洋研究センター副センター長、研究員):
安倍内閣が、日本が40年あまりにわたって堅持してきた武器輸出三原則を改正し、新原則を制定したことは、日本国内および国際社会からの警戒と懸念を呼んでいる。
まず、新原則はかつての三原則を基本的に否定している。国際協力の推進、日本の安全に資する場合で、移転後の適正な管理を確保するならば輸出を認めるとしている。条件がかなり広がった。
次に、新原則は実質的に平和主義を放棄している。日本は武器を大量に生産・輸出できるようになり、日本が製造した武器が戦場で実際に使われることになる。日本憲法が掲げる平和主義は跡形もなく消えてしまった。
さらに、新原則は日本が「正常な国」になるための門を開けた。日本の右翼の最終的な目的は戦後体制から脱却し、正常な国になること。新原則は、右翼が「正常化」を推進するための第一ステップに過ぎず、今後彼らは積極的に国際問題に介入するだろう。武力干渉の可能性も排除できない。日本の今後の動向は懸念を抱かせるものだ。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年4月3日
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