マレーシア政府が、行方不明だったマレーシア航空機は「墜落した」と発表した後、中国人のマレーシア観光熱は火が消えたように冷めつつある。各旅行社ではマレーシア行きツアーのキャンセルが相次いでいる。一部の旅行社は、今回の特別な事情を考慮して、旅行代金を全額返金している。北京晩報が伝えた。
中国青年旅行社(中青旅)市場部の葛磊・総監は、事件の影響について、以下の通りコメントした。
今回の事件によって、マレーシア旅行市場は非常に大きな打撃を受けた。事件発生後、弊社では、マレーシア行きツアーは一本も成立していない。マレーシア航空利用のフリープランに申し込んでいるお客様からは、旅行のキャンセルを受けた。たとえマレーシア航空から航空券代の返金がなくとも、弊社はお客様からキャンセル料は一切取らず、旅行代金を全額返金する方針だ。マレーシア以外の東南アジア観光ツアーについては、マレーシア航空を利用した場合の参加者の懸念を考慮して、弊社ツアーはマレーシア航空を当面利用しないこととした。これは、参加者の希望だけではなく、消費者の安全重視という観点からの措置だ。
中青旅のほかにも、多くの旅行社が、マレーシアツアーの変更・中止に動き出した。捷達旅遊は27日、「マレーシア航空の利用は一旦停止している。マレーシア航空を避けたいというお客様の気持ちを考慮し、もともとマレーシア航空利用だったツアーも、他の航空会社に変更した」と述べた。衆信旅遊も、マレーシアツアーをキャンセルした顧客に対し、旅行費用を全額返金しているという。某オンライン旅行予約サイトの担当者は、「まだ正式に決まっていないが、お客様からの強い要望が多いため、マレーシアツアーのキャンセルについては、全額返金する方針を固めた」と述べた。
マレーシア航空の利用を控える人が増える一方であることから、一部の旅行会社が取り扱っている同社利用の航空券や個人ツアー商品の価格が底を打っているにもかかわらず、買い手が全くつかない状態になっている。ミニブログの「友人圏」に、「某旅行社では、マレーシア航空の北京‐モルジブ往復チケットがわずか900元で投げ売りされているが、買う人はほぼ皆無」という内容の投稿があった。投稿した業界関係者によると、航空券を予約・購入する人が真っ先に尋ねるのは「航空会社」で、マレーシア航空利用のフリープラン商品はほぼ売れていないという。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年3月31日
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