鄔氏は、「テロリストは行動前に、かすかな手がかりを残すはずだ。すべての人の記録を作成することはまだ出来ないかもしれないが、データを絶えず収集・蓄積することで、すべての人の行動・生活から活動の痕跡を見出せるようになる。テロリストは社会に不満を持っており、微博(ウェイボー、中国版ツイッター)や微信(WeChat、中国版LINE)などでそれを示すだろう」と指摘した。
専門家は、「データの迅速な分析と利用により、政府はテロ発生後にすべての力を動員し、対策を講じ事後処理を進め、被害を最小限に留めることができる。しかし中国はビッグデータのこのような利用をさらに強化するべきだ」と分析した。
鄔氏は、「ターゲットを絞ることは困難だが、一定の法則を見出すことができる。これはビッグデータをより良く利用する必要がある」と述べた。
ビッグデータを研究する専門家にとっては、テロ対策のみならず、日常生活でもいかにビッグデータの価値をより良く発掘するかが、解決が待たれる難題となっている。専門家は、ビッグデータの利用に関する研究を強化するよう提案している。
劉氏は、「これは、政府がさらに力を注ぐ必要がある。政府がビッグデータにより、国民により良い安全保障を提供することに期待する。国家はこの面の研究と投資を拡大するべきだ。バックグラウンドデータを有効にし、情報の孤島を消滅させる。例えば音声識別やキーワードの検索により、その人物の地域、身分、交流の内容を分析できる」と語った。
中国人民大学情報学院教授の孟小峰氏は、「現在重要なのは、現実的な需要から着手し、ビッグデータの計算・応用モデルを構築することだ」と指摘した。
中国工程院院士の汪懋華氏は、「ビッグデータ科学は幅広い応用が可能なサービスであり、戦略的にビッグデータの開発と利用を重視し、これを経済発展や社会公共管理などを推進する有力な足がかりとするべきだ。ビッグデータで何ができ、それをどのように実現するかを研究する必要がある」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年3月6日
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