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中国科学技術部「煙霧の解消には30年もかからない」

 

大気汚染が原因の「煙霧」が深刻化している中国。中国科学技術部(省)の社会発展司の馬燕合・司長は3日、同部が開催した煙霧対策業務の状況を伝える会見で、「国外の事例からして煙霧の解消には約30年が必要だが、中国はそれほど長くかからない」との見方を示した。人民網が報じた。

馬司長は、中国科学技術情報研究所が発表した「ロサンゼルス、ロンドン、パリなどの煙霧と大気汚染の対策と啓示」と題する研究報告を基に、「ロサンゼルス、ロンドン、パリなどの煙霧の対策経験は、先進国は発展の過程で中国が現在直面しているような汚染を経験してきたことを示している。これらの都市は現在、その問題がほぼ解決している。国外の事例を見ると、煙霧は解消できるが、それまでに約30年はかかっている」と指摘した。

また、「さらに厳格で、効果的な環境管理に関する規制を設定したり、現代科学技術を利用したりすることで、中国の煙霧解消には、それほど長い時間を必要としない。ただし、一夜で解消することはできない。汚染源の統制や観測、警報、管理、規制の実行などを強化し続けなければならない。同時に、技術の革新や産業構造の調整なども継続的に行わなければならない」との見方を示した。

中国政府は1997年より、戦略的基礎研究計画として「中国国家重点基礎研究発展計画(937計画) 」を実施し、一連の研究が行われてきたため、科学技術技界は煙霧の主な要因を突き止めている。また、第12次五カ年計画(2011-15年)や第11次五カ年計画(2006-10年)を通して、同部はオンラインとオフラインの大気環境観測設備の研究・開発を進め、煙霧の観測に応用してきた。そして、排出抑制技術の面では、石炭の燃焼や自動車、粉塵、レストランなどの大気汚染源の抑制のため、集塵、脱硫、脱硝など要となる技術の産業化応用などを実現したほか、都市部の大気汚染解決・予防技術研究や健康と煙霧の関係に関する研究などを行ってきた。また、同部は2012年、中国環境保護部(省)と共同で、中国全土の大気汚染を解消・予防するための科学技術革新を指導、推進し、大気環境の質の改善を進めようと「藍天科技工程『十二五』専項計画」を発表し、科学的なプロジェクトを実施してきた。さらに、2013年にも、環境保護部や北京市と共同で、青空を取り戻すためのキャンペーンを実施した。

馬司長は、「今後、同部は大気汚染解消のための最新技術の応用推進を強化し、環境保護部と共同で、『大気汚染防治先進技術集』を発表するほか、中国工業・情報化部(省)と共同で『エネルギー節減や排出削減に向けた行動計画(2014-15)』を実施し、環境汚染が人体の健康に及ぼす影響に関する研究を強化する」ことを明らかにした。(編集KN)

「人民網日本語版」2014年3月4日

 

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