京都大学原子炉実験所の専門家、小出裕章氏はメディアの取材に「『原子力の平和利用』という日本の一貫した主張は嘘だ。日本の原子力開発は発電のためではなく、核兵器保有のためだ。安倍政権が右傾化の道を突き進むに伴い、米国は日本の今後の動向を非常に憂慮している。プルトニウム300キロ余りの返還を要求したのは、実は日本に対する政治的警告だ」と述べた。
■日本は世界に納得のいく説明をすべき
中国原子力科学研究院の趙永剛研究員は「プルトニウムは人工放射性核種で、原子炉に由来し、自然界にはほとんど存在しない。プルトニウムは化学毒性が極めて強く、エアロゾル粒子になって人体に吸入されると20ミリグラムで死に至る。その放射線を受けると染色体異常を引き起こし、悪性腫瘍を招く。このためひとたび拡散すると非常に深刻な結果となる。国際的にプルトニウムは用途と構成に基づき、工業級、兵器級などに分類されている。日本が保有する300キロ余りのプルトニウムは兵器級に達している」と説明。
「プルトニウムは直接的核物質であるため、厳格な国際規制がある。国際原子力機関(IAEA)はプルトニウムの管理に対して明文規定がある。核物質を大量に保有する日本のやり方は国際規定に違反している」と述べた。
中国国際問題研究所の曲星所長は「もし日本が大量の核物質保有について合理的な説明をしない場合、国際社会はその真の目的について懸念する必要がある。日本による兵器級核物質保有は国際核不拡散体制を破壊する可能性があり、東アジア地域と世界の平和にとっても深刻な脅威だ」と表明。「核不拡散問題における米国の立場は非常に揺るぎないものだ。近年の日本の発展の憂慮すべき趨勢も考慮して、米国は核物質返還要求の問題において守るべき一線を堅持した。日本はこうした核物質の具体的用途について全世界に納得のいく説明をし、必要時には国際機関の核査察を受け入れて、国際社会の疑問を解消すべきだ。現在、世界は日本の反応を待っている」と述べた。
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