中国商務部(商務省)の沈丹陽・報道官は、注目されている中日両国の経済・貿易問題について、「2012年に日本政府が『釣魚島(日本名・尖閣諸島)国有化』という茶番劇を演じて以来、日本政府による一連の誤った行動は、中日の経済・貿易関係の正常な発展を損なっている」と話した。中国新聞網が伝えた。
沈報道官は、「2013年、中日両国の貿易総額の3125億5千万ドル(約32兆6770億円)と、前年比5.1%減少した。貿易額の下落は、さまざまな原因によるものだが、主に経済的原因によるところが多い。しかし、言うまでもなく、両国関係の悪化も少なからず影響している」と指摘した。
以下は、記者と沈報道官の問答内容。
問:中日貿易は、2013年も減少したが、その具体的な原因は?安倍首相の靖国神社参拝によって、両国関係の緊迫度は再び高まったが、このことも日中経済・貿易関係に影響を及ぼしているのか?中国側の考えを伺いたい。
答: 2013年の中日貿易総額は、前年比5.1%減の3125億5千万ドル(約32兆6770億円)だった。このうち中国の対日輸出額は同0.9%減の1502億8千万ドル(約15兆7190億円)、日本からの輸入額は同8.7%減の1622億8千万ドル(約16兆9740億円)。貿易額の下落は、さまざまな原因によるものだが、主に経済的原因によるところが大きい。しかし、言うまでもなく、両国関係の悪化も少なからず影響している。
世界経済が徐々に回復を続けるに伴い、中国経済も安定的発展に向かい、経済をめぐる要因にも改善が期待される。中日貿易の減少幅は、この数カ月、だんだんと縮小している。しかし、安倍首相は昨年12月26日、第二次世界大戦のA級戦犯を祀る靖国神社を参拝した。この行為は、かつて日本の軍国主義による侵略と植民地支配を受けた各国国民の感情を大きく損なうものであり、平和を願う全世界の人々に対する公然とした挑発でもあり、中国政府・国民および国際社会から強烈な反発と厳しい非難を受けても仕方のないことだ。
中日経済・貿易関係が今日の規模・レベルまで発展を遂げたのは、長年にわたる両国の共同努力の結果であり、それは決して平易な道のりではなかった。両国はこの発展をしっかりと維持しなければならない。だが、2012年に日本政府が「釣魚島国有化」という茶番劇を演じて以来、日本政府による一連の誤った行動は、中日の経済・貿易関係の正常な発展を損なっている。これは、中国としても見たくないものである。中国は、両国が互いにきちんと向き合い、協力してさまざまな問題を適切に解決し、両国経済・貿易関係の回復・発展に有利な環境を創造することを願ってやまない。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年1月22日
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