かつて中国侵略戦争に参加した東史郎氏は著名な『東史郎日記』で「全ては教育に由来する」と公に認めた。
1950年代中期から日本文部科学省は右翼勢力の圧力の下で歴史教科書に対する検定を強化。1957年に岸信介が政権に就くと、「中国への侵略」を「大陸への進出」に改めるよう一部出版社に強いた。1982年6月、文部科学省は小中学校の歴史教科書の検定で「三光政策」を「抗日運動の展開によって、日本軍による治安確保を余儀なくされた」、朝鮮の人々による「独立運動」を「暴動」と改めさせた。1985年8月、右翼団体「日本を守る国民会議」のでっち上げた『新編日本史』は南京大虐殺について「まだ定説はない」と言いなし、日本の中国侵略戦争発動を「応戦を余儀なくされた」と言いなし、太平洋戦争を「欧米列強の支配からアジアを解放し、日本の指導下で大東亜共栄圏を建設」と美化した。
事の真相をすり替えて人を騙すこうした教科書を知れば、人々から奇怪と思われている日本人たちがなぜ至る処で「神道」を喧伝し、殺人を「神の与えた特権」と見なし、戦死すれば「神として」「参拝」の対象とするのかが理解できる。なぜ日本人の辞書が明らかな「侵略」をあくまでも「有理」「無罪」といなすのかが理解できる。なぜ国歌「君が代」に「君が代は千代に八千代に」とあり、首相や大臣など政治家がしばしば「失言」をし、「皇国史観」の喧伝を辞さないのかが理解できる。
これはなぜ安倍氏が公の場で厚かましくも「侵略定義未定論」を発表するのか、なぜ日本の民族の誇りをあちこちで強調するのか、なぜ憲法改正と軍事力発展を加速するのかの説明にもなる。
全ては教育に由来する。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年1月14日
|