今年は中国周辺外交の歴史において極めて重要な1年だった。(文:蘇暁暉・中国国際問題研究所国際戦略研究部副主任。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
周辺外交は中国外交において長年最も重要な地位にあるが、今年はこの点がなおさら十分に具体化された。10月末に中国は周辺外交政策座談会を招集。これは新中国成立後64年間で初の周辺外交政策会議であり、新たな党中央初の重大な外交政策会議でもあった。新指導部が周辺外交をどれほど重視しているのかが分かる。
中国周辺外交は今年、実践レベルで実り豊かな成果を収めた。中国新指導部の外遊では周辺国の地位が際立った。習近平国家主席と李克強総理は計7回外遊を行った。習主席の足跡は欧州、アジア、アフリカ、米州の14カ国におよび、その半数が中国周辺国だ。李総理が訪問した9カ国中、7カ国が周辺国だ。
周辺国の上層部も相次いで中国を訪問した。往き来する中で、中国は少なからぬ周辺国と2国間関係を格上げした。中国はトルクメニスタン、タジキスタン、キルギスと戦略的パートナーシップを構築。インドネシア、マレーシアとの関係を包括的・戦略的パートナーシップに格上げした。
インフラ網の連結、およびそれを基礎とする開放協力が目玉となった。中国はシルクロード経済ベルト、21世紀の海のシルクロード、アジアインフラ投資銀行といった極めて魅力ある重要な協力理念を提唱し、その実現を積極的に推し進めた。「中国・ASEAN運命共同体」の提唱によって、中国の誠意がはっきりと示された。バングラデシュ・中国・インド・ミャンマー経済回廊、中国・インド経済回廊の建設は、周辺国にさらなる実益をもたらす。
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