一方、日本の中日韓FTA交渉推進の意欲は、TPP交渉参加の影響を受けるとみられる。日本は今年7月下旬、米国が主導するTPP交渉への参加を表明したが、中国と韓国はこの交渉には参加していない。
中国社会科学院(社会科学アカデミー)世界経済・政治研究所国際貿易研究室の宋泓主任によると、現在の全体を覆うムードを考えると、日本の安倍政権の態度は中日韓FTA交渉の進展にとってマイナスだ。今の日本の戦略的な傾向は米国に追随するというもので、TPP交渉を優先させており、中日韓自由貿易圏への注目度は相対的に低いという。
宋主任は、中日韓FTAの第3回交渉は3カ国の腹のさぐり合いや模索のプロセスとなり、交渉のモデルをめぐる話し合いが展開し、実質的な議論には至らないと予測する。
また宋主任によると、FTA交渉はさまざまな駆け引きを経た長期的なプロセスになるという。中韓FTAは第8回交渉になってやっと双方が関税の減免を希望する、あるいは希望しない品目のリストを話し合う段階にたどり着いた。これからのプロセスはリストを対照し、対立する内容について長期にわたる苦しい駆け引きを行うものになるとみられる。交渉が価格について話し合う段階にたどり着かなければ、実質的な内容に言及することはできない。現在の中日韓FTA交渉はまだこのような段階には到達していない。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年11月26日
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