中国の習近平国家主席は今年9月にカザフスタンを訪問した際、「シルクロード経済ベルト」の共同建設という協力モデルを提唱し、各方面から前向きな賛同と支持を得た。カザフスタンのテレシチェンコ元首相はこのほど、中国の夢とカザフスタンの国家発展の夢は期せずして一致しており、両国協力の将来の見通しは明るいと表明した。
■中国の夢を「覇権の夢」「強権の夢」と見るのは全くナンセンス
テレシチェンコ氏は「世界のどの国にも夢が必要だ。一国の指導者は共通のビジョンを打ち出し、心を一つにしてそれを一歩一歩実現するよう民衆を導き、率いる。習主席の打ち出した中国の夢は、中華民族の偉大な復興の実現を目指すものだ。カザフスタンのナザルバエフ大統領も2012年に、2050年までに世界で最も発達した30カ国の中に入ることを目指すとの長期目標『2050年までの国家発展戦略』を打ち出した。両国指導者の打ち出した発展目標は期せずして一致しており、似たところや相通じるところが多くあり、われわれの協力にとって新たな原動力となったと言える」と指摘。
「中国はわずか数十年で、世界の注目する飛躍的大発展を遂げて、世界第2の経済大国となり、世界経済成長の『牽引車』としての役割を日々強めている。これは発展途上国を始め、他の国々の飛躍的発展の実現への啓示となった。中国の急速な発展は経済分野だけではなく、2008年の北京五輪では中国の総合国力が集中的に示された。これはまさに、中国の夢の段階的実現の具体的な現れだ」と述べた。
テレシチェンコ氏は中国の夢の特徴として、自国の発展に努力すると同時に、周辺諸国の進歩にも助力する点を挙げたうえで、中国の夢を「覇権の夢」「強権の夢」と見るのは全くナンセンスとの認識を示した。「中国は一貫して対等互恵の原則を堅持して、他国との協力を展開している。上海協力機構の設立と発展が、その例だ。上海協力機構内で中国は『上海精神』を積極的に提唱、実践し、国家は大小に関わらず全て対等との原則を堅持し、各分野の協力戦略および具体的計画を協議しており、上海協力機構加盟国にとって信頼できる協力パートナーだ。事実が証明しているように、中国は総合国力を高め続け、地域でより大きな役割を発揮するようになっているが、中国の強大化が周辺諸国にもたらすものは脅威ではなく、発展のチャンスだ」。
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