香港の株投資・資産管理会社の竜騰資本(Dragonrise Capital)の周ロ氏(ロ=王+路)は、「明治がこのほど中国市場からの撤退を突如発表した。国内の一連のマクロ政策が外国産粉ミルクに圧力を感じさせたが、中国市場には巨大な需要が存在し、愛用者が多い。そのうち和光堂は、真っ先に中国に進出した企業だ。和光堂の措置の主な目的は、その他の外国ブランドの撤退による市場の空白を埋めることで、短期間内に中国国内の企業に大きな影響を与えることはない」と指摘した。しかしこの動きは、中国粉ミルク市場の再調整により形成された新しい市場が、海外粉ミルク企業に対して新たな魅力を生み出したことを反映している。
◆康師傅、ベビーフード事業を展開か
ある関係者は、「和光堂は合弁企業の過半数の株を保有するが、管理は最終的に康師傅側に委ねる。和光堂の粉ミルクはこれまで、中国大陸市場で代理販売されていたが、康師傅が今後販売について工夫する可能性がある。消費者が日本製粉ミルクの安全問題を懸念しているため、和光堂と明治はミルクの仕入先を変更し、現在はオランダから直輸入している。康師傅は今後、この現状を維持すると見られる」と指摘した。
同氏は、「和光堂は、中国大陸市場に浸透する最も便利で効果的な手法は、合弁会社の設立であることをよく理解している。康師傅はこの提携の需要に合致しているため、両社はたちまち合意に至った」と述べた。
周氏は、「康師傅は近年、即席めんや飲料などの主要事業からお菓子や肉製品に拡張している。今回の提携は、中国粉ミルク市場への進出を目的とするが、康師傅にとって和光堂のベビーフードはより魅力的かもしれない」と分析した。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年11月4日
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