中国食品大手・康師傅の広報担当者の陳功儒氏は11月3日、同社が日本3位の粉ミルクブランドの和光堂と提携するという情報について、「当社は和光堂と合弁会社を設立する。今年7月に中国商務部(商務省)の批准を受けているが、具体的な事項については現在も準備中で、進展があれば随時報告する」と語った。国際金融報が伝えた。
中国商務部独占禁止局が発表した情報によると、康師傅方便食品投資(中国)有限公司と和光堂株式会社の合弁会社設立は、7月25日の時点で同局の無条件批准を受けていた。双方の提携により、康師傅は中国乳幼児用粉ミルク産業に正式に進出し、和光堂も康師傅の中国大陸における販売ルートを利用し、中国市場に進出できる。
◆来年にも経営開始
和光堂の親会社のアサヒグループはメディアに対して、双方の提携については大まかな枠組みが出来上がっていると表明した。双方は乳幼児用粉ミルクの輸入販売企業を共同経営する予定で、社名を「和菁康(上海)商貿」(仮)としている。資本金は500万ドルとなり、和光堂が55%を、康師傅が45%を保有する見通しだ。企業設立は2013年11月を予定しており、2014年初頭より経営を開始することになる。
和光堂は明治と森永に次ぐ日本3位の粉ミルクブランドで、市場シェアは約12.8%に達する。
和光堂は中国市場に進出してから長年が経過するが、大連市の某輸入企業を中国の代理店として販売を進めていた。和光堂の乳幼児用食品には、粉ミルク、ベビーフード、飲料、その他の食品が含まれる。
陳氏はメディアに対して、「和光堂は粉ミルク事業とオランダ産ミルクの使用を続け、ベビーフードなどの食品事業は中国に移転する可能性がある。当社は優秀なミルク源とブランド力を持ち、康師傅は中国大型食品製造企業として、中国市場をより深く理解しており、整った食品販売ルートを持つ」と語った。双方の提携は、康師傅の食品産業のカバー範囲を拡大し、中国乳幼児用乳製品産業への進出を実現させる。
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