中国国家衛生・計画出産委員会はこのほど、「2013年大気汚染(煙霧)健康影響モニタリング作業プラン」を発表した。人民日報が伝えた。
中国は近く、大気汚染(煙霧)に特徴的な汚染物質およびそれが住民の健康に及ぼす影響に関するモニタリングをスタートさせ、各地域におけるPM2.5(超微粒子状物質)の特徴や成分上の違いを明らかにし、各地域における大気汚染の健康への影響に関する状況を把握する。今後3年から5年を目途に、大気汚染(煙霧)の健康への影響に関する全国規模のモニタリングネットワークを構築する予定だという。
中国の多くの省(自治区・直轄市)ではここ数年、煙霧天気が頻繁に発生しており、住民の健康に対する悪影響をめぐり、広く社会から関心が集まっている。2013年1月、国内各地で大規模な煙霧天気が続き、煙霧が広範囲に広がり、国土総面積の4分の1を占めるに至り、17省(自治区・直轄地)を覆い尽くし、約6億人に影響が及んだ。環境保護部門の監測データによると、74都市で、大気の質が基準値に達した日数の割合は68.4%、「重度の汚染」「深刻な汚染」となった日の割合は30.2%に達した。このうち特に目立ったのは、PM2.5の基準値超過で、基準値を超過した日の割合は平均68.9%、日平均の最大値は766マイクログラム/立方メートルに達した。
大気汚染(煙煙)が人体の健康に及ぼす影響は、急性のものもあれば、慢性で長期にわたるものもある。その影響は各年齢層に及ぶが、特に、高齢者、子供、妊婦などはより深刻な影響を受ける。国内で長期的なモニタリングシステムが確立していないことから、現時点で、煙霧を特徴とする汚染物質が健康に及ぼす危害について、具体的なデータを掲示する手立てはない。
煙霧多発地域の都市を重点モニタリング対象都市とし、各都市内で大気汚染が比較的深刻な地域と汚染がそれほど酷くない地域のいずれにもモニタリングポイントを設置する。このほか、一部の農村地域にもモニタリングポイントを設ける。
今回のモニタリング業務には、以下の内容が含まれる。
○大気中のPM2.5サンプル採取を行い、PM2.5の質量濃度測定を実施、主に人体の健康に影響を及ぼす成分について分析を行う。
○住民のあらゆる死因や疾病別死因に対して大気汚染(煙霧)が及ぼす影響について、汚染の程度別に分析を行う。
○大気汚染(煙霧)が及ぼす、住民の疾病発病(罹患)に対する影響や住民に対する急性の影響について分析する。
○小学生の健康状況に対して大気汚染(煙霧)が及ぼす影響やその程度について把握する。
○国民が外出時に大気汚染にさらされる状況をめぐる基本的状態を把握する。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年10月29日
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