国内各地の第1-3四半期(1-9月)の国内総生産(GDP)データが相次いで発表されている。速報値の統計によると、28日現在、全国25省・自治区・直轄市が同データを発表しており、GDP増加率トップは天津市の12.6%だった。注目に値するのは、この25省区市のGDPの合計が全国の合計を上回ったことだ。ある専門家はこのことについて、統計の重複と誤差が主な要因だとしている。中国新聞網が伝えた。
▽1-9月期、GDP増加率トップは天津市 北京・上海はワースト
国家統計局が今月18日に発表したデータによると、今年第1-3四半期の全国のGDPは38兆6762億元で前年同期を7.7%上回った。その後、各地の同期GDPデータが相次いで発表され、28日までに貴州省、西蔵(チベット)自治区、黒竜江省、内蒙古(モンゴル)自治区、甘粛省、江西省を除く全国25省区市がデータを発表した。
すでに発表されたデータを整理すると、同期のGDP増加率トップは天津市で12.6%に達した。2位は重慶市の12.4%。北京市と上海市はどちらも7.7%で最低だった。
全国の増加率7.7%と比較すると、北京、上海は全国平均を維持し、ほかの23省区市は全国平均を上回った。
またGDPの規模をみると、25省区市で規模が最大だったのは広東省の4兆4471億5300万元、2位は江蘇省の4兆1934億3千万元だった。最下位は青海省の1432億4600万元。
▽25省区市のGDP合計が全国を上回る
注目すべき点は、各地が発表した1-9月のGDPデータの合計が、上半期に続いて全国の合計を上回ったことだ。
発表されたデータに基づいて25省区市のGDPを合計すると39兆9974億7200万元になり、全国の合計を1兆3212億7200万元上回る。
各地のGDP合計が全国の合計を上回ったことについて、中国人民大学財政金融学院の趙錫軍副院長は、実際にはこうした現象はかねてより存在しており、統計の重複と誤差がデータの不一致をもたらした主な原因だと述べた。
趙副院長の説明によると、どの省区市の統計も省区市内の経済主体の経済取引や経済活動に基づいて作成されるが、取引や活動には省区市や地域をまたがって行われるものがあり、こうした枠を越えた貿易が統計の重複をもたらし、ひいては各地方のGDPの合計が全国の合計を上回るという結果をもたらしたのだという。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年10月29日
|