世界は変化しているが、十分な変化にはほど遠い。これは上部構造を経済的基礎に改めて適応させる変革であり、発展モデル、ガバナンス・メカニズム、利益配分など各面に及ぶ。伝統は強大で、成長は痛みを伴う。変革は数々の抵抗に直面している。G20の効力は低下している。一部の国はIMF改革案を遅々として承認していない。米国は債務、財政赤字、医療制度改革などで内紛が止まず、日本は構造改革という「第3の矢」を遅々として放たずにいる。新興国は産業高度化の歩みが緩慢で、自力で発展する力と衝撃に対処する力が不足し、米連邦準備制度理事会(FRB)の量的緩和縮小の観測だけで一部の国の経済は大きく揺れている。また、時代に逆行して保護貿易主義の実力行使に訴えようとする国もある。
世界の発展は人の意志によってシフトするものではない。グローバル化と情報化のうねりは、すでに世界経済を新たな段階へ押し上げている。欧州が底打ちを迎えられたのは、苦い経験を教訓とし、緩やかだが確固として統合プロセスを推進したからだ。中国が比較的速い経済成長を維持し、最近新興国に発生した金融動揺の中で揺るぎなくそびえ立つことができているのは、現在と将来の両方を考慮し、構造転換と高度化に着眼し、構造を調整・最適化し、極めて困難な課題に敢えて取り組み、危険を恐れず、改革と開放を揺るがず推し進めているからだ。
これは新たな競争であり、変革を揺るがず推し進めた国が、新たな情勢下で主導的地位につく。そして世界の大勢に順応し、積極的に改革・革新している中国には必ず明るい未来があり、その中の極めて重要なパワーとなる。もちろん、世界経済の全面的な回復と健全な成長を実現するには、国際社会が一致協力して、公正で調和ある、革新し、成長が連動し、利益が融合する開放型経済発展方式を構築することがより重要だ。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年10月28日
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