▽製造業の見通しは良好
同アナリストによると、注目に値するのは、新規受注指数と生産指数が継続的に上昇するのに伴い、企業の在庫増加の動きが徐々に収束に向かっていることだ。これは今後の市場の見通しに対する企業の信頼感が高まりを強く示すものだ。あるデータによると、8月の製造業原材料在庫指数は48.0%、完成品在庫指数は47.6%で、いずれもボーダーの50%を下回ったが、前月比で前者は0.4%、後者は0.3%それぞれ上昇しており、企業の在庫増加のペースが鈍化したことがわかる。8月の製造業従業員指数は49.3%で、同0.2%上昇し、ここからも企業の人材ニーズが回復傾向にあることがわかる。
あるデータによると、8月の製造業企業の生産経営活動予想指数は前月比3%上昇して59.4%となり、2カ月連続で上昇し、過去5カ月間で最高だった。国務院発展研究センターの張立群研究員の分析によると、PMIの各指数のうち、受注、生産、購入価格、調達量、在庫、雇用などの指標がいずれも回復上昇に転じたのは、今年に入って初めてのことだ。ここから市場の期待が好転し、発展を取り巻く環境の変化に対する企業の適応力が高まったことがわかるという。
とはいえ、大規模・中規模企業に比べ、小規模企業の経営状態は依然として厳しい。ある公的データによると、8月の大規模企業のPMIは51.8%で、前月比1.0%上昇し、12カ月連続でボーダーを超え、経済を安定させる大規模企業の役割がより一層目立つようになった。だが小規模企業のPMIは49.2%で、17カ月連続でボーダーを下回り、ここから小規模・ミクロ型企業の経済状態は引き続き困難を抱えており、中央政府はこれらの企業を支えるために思い切った政策をうち出す必要があることがわかる。
ただ、中小企業を主な調査対象としたHSBCの8月の製造業PMI指数の速報値は50%を超えた。ここから、大規模企業ほどではないにせよ、小規模企業の経営状況も改善しつつあることがうかがえる。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年9月2日
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