◆貯水タンクに損傷、管理不足も
国際社会と国内世論の汚染水漏れ事件に対する注目が高まるに伴い、その原因も徐々に表面化している。茂木経済産業相は視察後に、「貯水タンクを適切に管理できなかったことは大きな問題だ」と語り、東電に対して巡回強化など5つの対策を指示したと表明した。
原子力規制委員会がこのほど実施した調査によると、東電は1日2回の巡回の中で、巡回時間や放射線量などの貯水タンクに対する検査結果を記録していなかった。東電のこのずさんなやり方は、大量の汚染水の外部流出の原因の一つとなった。
東電は24日にも、汚染水漏れが発生した貯水タンクは2011年6月に設置した後、地表の沈下が発見されたため撤去し、その後10月に現在の位置に設置したと発表した。同貯水タンクは地表の沈下により変形した可能性があるが、損傷はなかったという。現在は汚染水漏れが発生した原因を調査中だ。
毎日新聞は26日に、「東電は経費削減のために問題だらけの貯水タンクを作り、高濃度の汚染水を流出させた」というスクープを報じた。
東電の貯水タンクを製造した企業の経営者は、「東電は貯水タンクを発注した際に、製造を急ぐ他に、割安な材料を使うよう特に要求した」と指摘した。耐久性の低い材料を使用したために、貯水タンクは炎天下の季節に割れ目が生じやすい。東電の技術者もこれを懸念している。直射日光の当たる屋外に設置すれば、タンク内の気温が外よりも高くなり、タンクの寿命も短くなり、壊れやすくなる。これは誰でも分かることだ。
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